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JCOG医療経済小委員会-乳がんグループによる薬剤コスト調査研究論文がJapanese Journal of Clinical Oncology (IF:1.9) に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景
    • 乳がんの罹患率と有病率の増加、診断・治療技術の進歩に伴い、がんが医療制度に与える経済的負担やアクセスに関する懸念が議論されている。
  • 方法
    • 本研究は、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)乳がんグループに所属する51病院を対象に、ウェブアンケートを用いて実施した。 調査実施期間は2021年7月~2022年6月。 調査対象は、転移性乳がんの患者で、第一選択療法として関連治療を受けた患者である。 そのレジメンを第一選択治療として選択した患者の割合を集計した。 各現行標準治療について、従来治療と比較した場合の総費用増加額を算出した。
  • 結果
    • 合計702名の患者を調査した。 登録患者のうち、342人(48.7%)が高額治療を受けていた。 このうち16人(4.7%)は、1ヵ月あたり100万円を超える超高額治療を受けていた。 高額の治療を受けていた患者のうち53人(15.5%)は75歳以上であった。 このうち1人(0.3%)は非常に高額な治療を受けていた。 現在使用されている薬剤別の増分費用を分析した結果、アベマシクリブが高額であり、患者1人当たりの追加費用総額は 6,365,670円であった。 パルボシクリブを含むレジメンの追加費用は4,011,248円で2番目に高く、次いでアテゾリズマブで3,209,033円であった。
  • 結論
    • 本結果は、高費用治療の経済的影響を評価するには、薬価だけでなく総費用増加の分析も考慮する必要があることを示している。