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肺がん外科グループJCOG0804/WJOG4507Lの副次的解析論文がEuropean Journal of Carido-Thoracic Surgry(IF:3.4)に掲載されました

論文・学会発表

  • 目的
    • 本研究の目的は、特に低リスク患者において不明な、すりガラス状陰影を伴う早期肺癌に対する楔状切除術後の肺機能悪化の危険因子を同定することである。
  • 方法
    • 第III相単群確認試験であるJCOG0804/WJOG4507Lにおいて、末梢性早期肺がんに対する楔状切除術を受けた237例を解析した。努力性1秒量の変化を術前と術後に計算し、これまでに報告されている肺葉切除後の減少率である-10%をカットオフ値として、患者を重度減少群(-10%以下)と正常群(-10%以上)の2群に分けた。これらの群を比較し、重度減少の予測因子を同定した。
  • 結果
    • 37例(16%)が重度縮小を経験した。全腫瘍サイズが1cm以上の病変は、正常群よりも高度縮小群で有意に多かった(89.2% vs 71.5%;P = 0.024)。総腫瘍径いて有意な予測因子であった。多変量解析では、胸膜陥入像(OR、2.667;95%CI、1.082-6.574;P = 0.033)は独立した予測因子であったが、喫煙の有無および全腫瘍の大きさはわずかに有意であった。
  • 結論
    • 早期肺がんに対して肺楔状切除術を受けた低リスク患者のうち、16%が重度の肺機能低下を経験した。胸膜陥入像は、肺楔状切除における肺機能重度低下のリスク因子である可能性がある。