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肺がん外科グループJCOG0804/WJOG4607Lのリンパ節郭清に関する副次的解析論文がThe Journal of Thoracic and Cardiovascular Surgery(IF:6.0)に掲載されました

論文・学会発表
  • 目的
    • 末梢性小細胞非小細胞肺癌患者における区域切除術時のリンパ節郭清(LND)の至適領域は明らかにする必要がある。JCOG0802/WJOG4607Lの補足的解析を通じて、リンパ節転移(LNM)の関連因子、分布、再発パターンを調査し、至適LND領域を提案した。
  • 方法
    • JCOG0802/WJOG4607Lに登録された1106例のうち、LNDを行った1056例をこの補足的解析に組み入れた。LNMの分布と再発パターンをX線所見(ground glass opacity [GGO]あり、部分固形腫瘍;GGO成分なし、純粋固形腫瘍)とともに調査した。
  • 結果
    • 放射線所見はLNMの唯一の有意な因子であった。部分固形腫瘍患者533人のうち、8人(1.5%)がLNMを有していた。さらに、pN2病変を有する患者はわずか3人(0.5%)であり、隣接しないセグメントからの葉間LNMを有する患者はいなかった。純固形腫瘍患者523人のうち55人(10.5%)にLNMが認められ、28人(5.4%)にpN2病変が認められた。隣接しない葉間リンパ節(LN)への転移を認めた患者は5人であった。S6腫瘍の患者2人(2.0%)は上縦隔LNMを有していた。さらに、S6肺がん患者における縦隔LN再発の発生率は、系統的LNDを受けた患者よりも選択的LNDを受けた患者で高かった(p = 0.0455)。
  • 結論
    • 非隣接葉間LNDおよび縦隔LNDは、部分固形腫瘍患者の病理学的リンパ節病期分類にほとんど影響しない。対照的に、選択的LNDは少なくとも純固形腫瘍患者には推奨される。