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胃がんグループJCOG1002A1の主たる解析論文がWorld Journal of Surgey (IF:2.6)に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景

    • 最近の研究で、サルコペニアは術後合併症や予後不良と関連することが明らかになっている。術前化学療法は胃癌に対する有望な治療法であるが、その毒性により骨格筋量が減少する可能性がある。本研究では、術前化学療法中の骨格筋量の変化と局所進行胃癌患者に対する臨床的影響について検討する。

  • 方法

    • 2コースの術前化学療法を終了し、その後手術を受けた50人の患者を対象とした。化学療法前後の骨格筋量をCT画像を用いて測定した。術前化学療法中の骨格筋量変化の割合(%SMC)とそのカットオフ値を、R0切除を受けた患者の全生存期間に対するROCを用いて探索した。骨格筋量減少のリスク因子も評価した。

  • 結果

    • 全体として、患者の64%が術前化学療法中に骨格筋量の減少を認めた(%SMCの中央値-3.4%;範囲:-18.9%~10.3%)。多変量解析により、高齢(≧70歳)が骨格筋量減少の独立した予測因子であることが同定された(平均[95%信頼区間]:-4.70%[-8.83~-0.58]、p = 0.026)。R0切除を受けた43人の患者において、%SMC<-6.9%は、全生存期間(ハザード比11.53;95%信頼区間2.78-47.80)および無再発生存期間(ハザード比4.54;95%信頼区間1.50-13.81)の独立した予後不良因子であった。

  • 結論

    • 骨格筋量の減少は局所進行胃癌に対する術前化学療法中に頻繁に起こり、生存転帰に悪影響を及ぼす可能性がある。