トピックス

  1. TOP
  2. トピックス
  3. 頭頸部がんグループJCOG1008のシスプラチン誘発急性腎障害のリスク予測モデルについての副次的解析論文がOral Oncol (IF:4.8) に掲載されました

頭頸部がんグループJCOG1008のシスプラチン誘発急性腎障害のリスク予測モデルについての副次的解析論文がOral Oncol (IF:4.8) に掲載されました

論文・学会発表
  • 目的

    • 急性腎障害(AKI)はシスプラチンに伴う主要な毒性である。われわれは、無作為化第II/III相試験JCOG1008で化学放射線療法を受けた高リスク頭頸部癌術後患者におけるシスプラチン誘発AKIのリスク予測モデルを開発した

  • 試験方法

    • 251人の患者が、シスプラチン40 mg/m2の2週1コース投与(weeekly投与群)またはシスプラチン100 mg/m2の3週1コース投与(3-weekly投与群)と放射線療法を受けた。AKIは、AKI Networkの分類/病期分類システムを用いて、化学放射線療法終了後30日目に血清クレアチニンが0.3mg/dL以上増加した場合、またはベースラインから1.5倍以上増加した場合と定義した。赤池情報量規準を用いて、登録時の説明変数を組み合わせて最適モデルを探索した

  • 結果
    • 251人の患者(男性210人、女性41人(年齢中央値;62歳))のうち、94人(37.5%)がシスプラチン誘発性AKIを発症した。最適なシスプラチン誘発性AKIリスク予測モデルは、主要部位が下咽頭/喉頭(対口腔/上咽頭)、3-weekly投与群(weeekly投与群)、血清アルブミンが3.5g/dL以下(対3.5g/dL以上)、クレアチニンクリアランス(CCr)が90mL/分未満(対90mL/分以上)の4因子から構成された。シスプラチン誘発AKIの発生率は4因子の累積数とともに上昇した。累積数が2以上の場合、シスプラチン誘発AKIの陽性適中率は50.3%であった。
  • 結論
    • 本研究は、NAC投与を受けている胃癌患者におけるICの予後への負の影響を示すことはできなかった。正確なエビデンスを構築するためには、前向きかつ多数のデータを用いたさらなる調査が期待される。