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胃がんグループJCOG1104の最終解析論文がGastric cancer(IF:7.4)に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景

    • 病理学的II期胃癌に対する術後補助化学療法として、S-1による1年間(8コース相当)の化学療法が標準治療である。S-1の4コースと8コースの非劣性を検討した第III相試験(JCOG1104)は、最初の中間解析で無益のため中止された。主たる結果の頑健性を確認するために、我々はJCOG1104における5年間の追跡調査後の結果を報告した。

  • 方法

    • 根治的胃切除後に組織学的にII期胃癌と診断された患者を、S-1を8コース投与する群と4コース投与する群にランダム化した。詳細には、1コースとして80mg/m2/日のS-1を4週間投与し、その後2週間休薬した。

  • 結果

    • 2012年2月16日から2017年3月19日の間に、590人の患者が登録され、8コース(295人)と4コース(295人)のレジメンにランダムに割り付けられた。5年間の追跡の結果、3年後の無再発生存率は8コース群92.2%、4コース群90.1%、5年後の無再発生存率は8コース群87.7%、4コース群85.6%であった(ハザード比1.265、95% CI 0.846-1.892)。3年後の全生存率は8コース群94.9%、4コース群93.2%、5年後の全生存率は8コース群89.7%、4コース群88.6%であった(HR 1.121、95% CI 0.719-1.749)。

  • 結論

    • 4コース群の生存率は8コース群の生存率よりわずかではあるが一貫して劣っていた。したがって、8コースのS-1は病理学的II期の胃癌に対する標準的な術後補助化学療法であり続けるべきである。