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骨軟部腫瘍グループJCOG1306のKi-67に基づく予後評価に関する副次解析論文が Japanese Journal of Clinical Oncology (IF:2.4) に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景
    • 軟部肉腫(STS)には様々な組織型があり、しかもまれであるため、各組織型の悪性度を評価することが困難である。したがって、STSの病理学的検査においては、包括的な組織型分類が最も重要である。STS の病理学的解析では、FNCLCC(Fédération Nationale des Centres de Lutte Contre le Cancer)の悪性度分類が最も一般的に用いられている。FNCLCC悪性度分類システムのパラメーターのうち、核分裂数は腫瘍細胞の増殖活性を反映する重要な形態学的パラメーターであるが、その再現性には欠ける可能性がある。ここでは、JCOG1306における従来のFNCLCC悪性度分類システムと修正FNCLCC悪性度分類システムの予後予測における有用性を比較した。
  • 方法

    • 非小細胞円形肉腫患者140例を解析した。全例で術前化学療法前に開腹生検標本を用いてKi-67免疫染色を行った。個々の症例について、従来のFNCLCC分類(腫瘍分化度、核分裂数、壊死)と核分裂数の代わりにKi-67標識指標を用いた修正FNCLCC分類により組織学的悪性度を評価した。全生存期間に対する悪性度の影響を調べるため、単変量および多変量のCox回帰分析を行った。

  • 結果

    • 以下の通りであった:単変量解析では、従来のFNCLCCグレード3の患者はグレード1または2の腫瘍と比較して予後が不良であった(ハザード比[HR]4.21、95%信頼区間[CI]1.47-12.05、P = 0.008)。さらに、修正FNCLCC Grade 3の患者では、Grade 1または2の腫瘍と比較して予後が不良であった(HR 4.90、95% CI 1.64-14.65、P = 0.004)。従来のFNCLCC悪性度分類と修正FNCLCC悪性度分類の両方を含む多変量解析では、修正FNCLCC悪性度分類が全生存により強く影響した(HR 6.70、95%CI 1.58-28.40、P = 0.010)。

  • 結論
    • ランダム化比較試験JCOG1306のデータの補足解析によると、非小細胞円形肉腫患者の予後予測において、修正FNCLCC grading システムは従来のシステムより優れていた。