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肝胆膵グループJCOG1407"局所進行膵癌を対象としたmodified FOLFIRINOX療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第II相試験"の副次的解析論文がPancreatology (IF:2.8) に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景
    • 早期腫瘍縮小(ETS)は、大腸癌において化学療法を受けた患者の予後予測因子であるが、局所進行膵癌(LAPC)においてその可能性を評価した研究はほとんどない。 このJCOG1407試験の探索的解析では、改良型5-フルオロウラシル、レボホリナート、イリノテカン、オキサリプラチン(mFOLFIRINOX)とゲムシタビン+ナブパクリタキセル(GnP)を比較したランダム化第II相試験において、ETSがLAPC患者の予後を予測できるかどうかを評価した。
  • 方法
    • JCOG1407試験に登録された126例の患者のうち、測定可能病変を有する112例を本試験に組み入れた。 ETSは、化学療法開始6-10週後の初回画像評価において、ベースラインと比較して腫瘍径が20%以上縮小していることと定義した。 患者はETSの状態によりETS群(ETS達成群)と非ETS群(ETS未達成群)に分けられた。 ETSが全生存期間(OS)に及ぼす影響を、多変量Cox回帰分析を用いて比較した。
  • 結果
    • mFOLFIRINOX群では55例中14例(25.5%)、GnP群では57例中24例(42.1%)がETSを達成した。 全集団、mFOLFIRINOX群、GnP群において、ETS群と非ETS群のOS中央値はそれぞれ27.1カ月と20.4カ月、29.8カ月と20.6カ月、24.1カ月と20.4カ月であった。 全集団、mFOLFIRINOX群、GnP群におけるETS群のOSの補正ハザード比は、それぞれ0.451(95%信頼区間[CI]:0.270-0.754)、0.371(95% CI:0.149-0.926)、0.508(95% CI:0.255-1.004)であった。
  • 結論
    • ETSは、mFOLFIRINOXまたはGnPによる治療を受けた化学療法未治療のLAPC患者の予後予測因子である可能性がある。