トピックス
肝胆膵グループJCOG1407"局所進行膵癌を対象としたmodified FOLFIRINOX療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第II相試験"の副次的解析論文がPancreatology (IF:2.8) に掲載されました
論文・学会発表- 肝胆膵グループJCOG1407"局所進行膵癌を対象としたmodified FOLFIRINOX療法とゲムシタビン+ナブパクリタキセル併用療法のランダム化第II相試験"の副次的解析論文がPancreatology (IF:2.8) に掲載されました
- Tezuka S, Ozaka M, Furuse J, Yokoyama M, Uemura K, Sano Y, Nakachi K, Imaoka H, Unno M, Shirakawa H, Shimizu S, Kato N, Kojima Y, Sano K, Kobayashi S, Terashima T, Morizane C, Ikeda M, Ueno M. Early tumor shrinkage as a prognostic predictor in chemotherapy-naïve patients with locally advanced pancreatic cancer treated with modified FOLFIRINOX or gemcitabine plus nab-paclitaxel combination therapy: An exploratory analysis of JCOG1407. Pancreatology : official journal of the International Association of Pancreatology (IAP) [et al]. 2024 2024/07/16/.
- 背景
- 早期腫瘍縮小(ETS)は、大腸癌において化学療法を受けた患者の予後予測因子であるが、局所進行膵癌(LAPC)においてその可能性を評価した研究はほとんどない。 このJCOG1407試験の探索的解析では、改良型5-フルオロウラシル、レボホリナート、イリノテカン、オキサリプラチン(mFOLFIRINOX)とゲムシタビン+ナブパクリタキセル(GnP)を比較したランダム化第II相試験において、ETSがLAPC患者の予後を予測できるかどうかを評価した。
- 方法
- JCOG1407試験に登録された126例の患者のうち、測定可能病変を有する112例を本試験に組み入れた。 ETSは、化学療法開始6-10週後の初回画像評価において、ベースラインと比較して腫瘍径が20%以上縮小していることと定義した。 患者はETSの状態によりETS群(ETS達成群)と非ETS群(ETS未達成群)に分けられた。 ETSが全生存期間(OS)に及ぼす影響を、多変量Cox回帰分析を用いて比較した。
- 結果
- mFOLFIRINOX群では55例中14例(25.5%)、GnP群では57例中24例(42.1%)がETSを達成した。 全集団、mFOLFIRINOX群、GnP群において、ETS群と非ETS群のOS中央値はそれぞれ27.1カ月と20.4カ月、29.8カ月と20.6カ月、24.1カ月と20.4カ月であった。 全集団、mFOLFIRINOX群、GnP群におけるETS群のOSの補正ハザード比は、それぞれ0.451(95%信頼区間[CI]:0.270-0.754)、0.371(95% CI:0.149-0.926)、0.508(95% CI:0.255-1.004)であった。
- 結論
- ETSは、mFOLFIRINOXまたはGnPによる治療を受けた化学療法未治療のLAPC患者の予後予測因子である可能性がある。