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胃がんグループJCOG1704の主たる解析論文がGastric Cancer (IF:7.4)に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景
    • 広範なリンパ節転移(ELM)を有する切除不能胃癌の予後は、R0切除後でも依然として不良である。術前のドセタキセル、オキサリプラチン、S-1(DOS)の安全性と有効性を評価するために、われわれは多施設共同第II相試験を行った。
  • 方法
    • 適格規準は、組織学的に証明されたHER2陰性の胃腺がんで、大分枝動脈周辺の嵩高い結節(bulky N)病変または傍大動脈リンパ節(para-aortic node:PAN)転移を有する患者であった。患者はドセタキセル(40 mg/m2、1日目)、オキサリプラチン(100 mg/m2、1日目)、S-1(80-120 mg/body、1-14日目)を3サイクル投与された後、D2+PAN郭清を伴う胃切除術を受けた。その後、患者はS-1による術後化学療法を1年間受けた。主要評価項目は、日本胃癌分類基準による主要(グレード2a以上)病理学的奏効率(pRR)であった。
  • 結果
    • 2018年10月から2022年3月までに、47例(bulky N、20例、PAN、17例、両方、10例)が試験に登録された。1例は不適格であった。もう1人は開始前にプロトコールの治療を辞退した。DOS化学療法を開始した45人の適格患者のうち、44人(98%)が3サイクルを完了し、42人(93%)がR0切除を受けた。治療を拒否した患者を含む46人の適格患者における主要なpRR率および病理学的完全奏効率は、それぞれ57%(26/46人)および24%(11/46人)であった。一般的なグレード3または4の毒性は、好中球減少症(24%)、食欲不振(16%)、発熱性好中球減少症(9%)、下痢(9%)であった。治療に関連した死亡例はなかった。
  • 結論
    • DOSを用いた術前化学療法は、許容できる毒性プロファイルで良好な病理学的効果をもたらした。この多剤併用療法はELM胃癌の治療に有望である。