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JCOG泌尿器科腫瘍グループ JCOG0401"早期前立腺癌根治術後のPSA再発に対する放射線照射と内分泌治療に関する ランダム化比較試験"の副次的解析論文がInternational Journal of Clinical Oncology (IF: 2.5)に掲載されました
論文・学会発表- JCOG泌尿器科腫瘍グループ JCOG0401"早期前立腺癌根治術後のPSA再発に対する放射線照射と内分泌治療に関する ランダム化比較試験"の副次的解析論文がInternational Journal of Clinical Oncology (IF: 2.5)に掲載されました
- Tohi Y, Yokomizo A, Kimura T, Wakabayashi M, Shiota M, Mori K, Kato T, Tsuzuki T, Kato M, Sasaki K, Kawahara T, Eto M, Nishiyama H, Kitamura H, Sugimoto M, the Urologic Oncology Study Group of Japan Clinical Oncology G. Nomogram predicting the outcome of salvage radiation therapy for prostate-specific antigen failure following radical prostatectomy: an exploratory analysis of a randomized, multicenter, open-label, phase 3 trial (JCOG0401). International journal of clinical oncology. 2025 2025/03/08.
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背景
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われわれは、多施設共同ランダム化非盲検第3相試験(JCOG0401)において、根治的前立腺摘除術後に前立腺特異抗原が無効となった患者には、サルベージホルモン療法に先立つサルベージ放射線療法が有効であることを証明した。本研究は、根治的前立腺摘除術後に前立腺特異抗原が無効となった患者における救済放射線療法の有効性を予測するノモグラムを開発することを目的とした。
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方法
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この探索的研究では、JCOG0401試験のサルベージ放射線療法群に焦点を当て、単変量解析および多変量解析を用いてサルベージ放射線療法の治療失敗までの期間に有意に関連する臨床因子を探索した。これらの因子に基づいて、治療失敗までの3年および5年の期間を予測するノモグラムを作成した。ノモグラムの判別と較正は、一致統計量と較正プロットを用いて行った。
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結果
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96例が解析に組み入れられ、治療失敗までの期間の中央値は4.7年であった。多変量Cox回帰分析により、病理学的T期≧3、リンパ節郭清の欠如、神経温存の欠如、前立腺特異抗原倍加時間6ヵ月未満が治療失敗までの期間と関連する有意な因子として同定された(それぞれについてP<0.05)。これらの因子を含むノモグラムの一致統計量は0.6996であった。治療失敗までの期間のハザード比は2.946(95%信頼区間1.624-5.347)であった。
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結論
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開発されたノモグラムは、根治的前立腺摘除術後に前立腺特異抗原が再発した患者における救済放射線療法の有効性を中等度に予測することが可能である。
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キーワード ノモグラム;PSA倍加時間;PSA失敗;前立腺がん;前立腺摘除術;救済放射線療法。