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JCOGリンパ腫グループ JCOG0601の副次的解析論文がCancer Science (IF: 4.3)に掲載されました

論文・学会発表
  • JCOGリンパ腫グループ JCOG0601の副次的解析論文がCancer Science (IF: 4.3)に掲載されました
  • Fujimoto A, Munakata W, Ogawa G, Machida R, Suzuki T, Shimada K, Kobayashi T, Ohmachi K, Kinoshita T, Ando K, Maruyama D, Nagai H. Impact of Achieving Progression-Free Survival 24 on Subsequent Overall Survival in Diffuse Large B-Cell Lymphoma Patients. Cancer Sci. 2025 Dec 19.
  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者において、24カ月無増悪生存(PFS24)達成がその後の生存率に及ぼす影響は、一般集団と比較して依然として議論の余地がある。我々は、R-CHOP療法を受けたDLBCL患者を対象とした前向き研究であるJCOG0601のデータを用いて、新規診断DLBCL患者におけるPFS24達成の影響を評価した。対象となった409例(追跡期間中央値:5.3年)のうち、334例(82%)がPFS24を達成したのに対し、66例(16%)は達成しなかった。PFS24を達成した患者は達成しなかった患者と比較して、全生存期間(OS)が有意に良好であった(中央値OS:未到達 vs 1.3年;p<0.001)。PFS12およびPFS60についても同様の結果が認められた。PFS24またはPFS60達成後の患者のOSは、年齢・性別・暦年をマッチングした日本人一般集団と有意差を示さなかった(PFS24:標準化死亡率比[SMR]1.29、95%信頼区間[CI]0.72-2.12、p = 0.39; PFS60:SMR 1.43、95% CI 0.47-3.33、p = 0.55)。一方、PFS12を達成した患者のOSは一般人口と比較して有意に不良であった(SMR 2.30、95% CI 1.59-3.22、p < 0.001)。PFS12を達成した患者の主な死因はDLBCLであったが、PFS24またはPFS60を達成した患者におけるDLBCLによる死亡率は5%未満であった。多変量解析では、2つ以上のリンパ節外病変の存在(OR 2.76 [95% CI 1.39-5.46], p = 0.004)が、PFS24を達成できない唯一の有意な危険因子であることが示された。我々の知見は、PFS24がDLBCL患者のOSの早期エンドポイントとして有用であることを示唆している。