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JCOG肺がん外科グループ JCOG0802/WJOG4607Lの副次的解析論文がJournal of Thoracic Oncology (IF: 21.0)に掲載されました

論文・学会発表
  • JCOG肺がん外科グループ JCOG0802/WJOG4607Lの副次的解析論文がJournal of Thoracic Oncology (IF: 21.0)に掲載されました
  • Nakagawa K, Watanabe S-i, Wakabayashi M, Yotsukura M, Mimae T, Hattori A, Miyoshi T, Isaka M, Endo M, Yoshioka H, Tsutani Y, Isaka T, Maniwa T, Nakajima R, Suzuki K, Aokage K, Saji H, Tsuboi M, Okada M, Asamura H, Sekino Y, Nakamura K, Fukuda H. Risk factors for locoregional relapse after segmentectomy: Supplementary analysis of the JCOG0802/WJOG4607L trial. Journal of Thoracic Oncology. 2024 Oct 10.
  • 背景
    • JCOG0802/WJOG4607L試験により、小型非小細胞肺癌に対する肺葉切除術よりも区域切除術の方が全生存期間が優れていることが明らかになった。しかし、局所再発(LR)は区域切除術の大きな問題である。本副次的解析では、腫瘍局在部位に基づくLRのリスク因子と区域切除の利点の程度を明らかにすることを目的とした。
  • 方法
    • 2009年8月10日から2014年10月21日までに登録された、日本における多施設共同・非盲検第3相ランダム化比較試験の参加者を対象とした。セグメント切除後のLRのリスク因子および腫瘍局在部位に続く臨床的特徴を調査した。
  • 結果
    • 1105例のうち、肺葉切除術を受けた患者は576例、区域切除術を受けた患者は529例であった。区域切除の腫瘍局在部位は、左上区、左舌区、左S6、左底区、右上葉、右S6、右底区であった。区域切除群における多変量解析により、胸部薄切CT所見(オッズ比3.230;95%信頼区間[CI]1.559-6.690;p = 0.0016)、腫瘍と切除断端との距離(オッズ比2.682;95%CI1.350-5.331;p = 0.0049)、および男性(オッズ比:2.089;95%CI:1.047-4.169;p = 0.0366)がLRと有意に関連していることが明らかになった。腫瘍局在部位は統計学的に有意ではなかったが、左舌区腫瘍の患者(オッズ比:4.815;95%CI:1.580-14.672)は、左上区腫瘍の患者よりもLRを経験する頻度が高い傾向があった。
  • 結論
    • 胸部薄切CT所見と、腫瘍と切除断端との距離は、区域切除術におけるLRを回避するための重要な因子である。
  • キーワード
    • JCOG0802/WJOG4607L; 局所再発; 肺癌; 区域切除; 腫瘍局在部位.