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JCOG大腸がんグループ JCOG1006の最終解析論文がBJS Open (IF: 3.4)に掲載されました

論文・学会発表
  • JCOG大腸がんグループ JCOG1006"大腸癌切除における適切な切除手順に関するランダム化比較試験"の最終解析論文がBJS Open (IF: 3.4)に掲載されました
  • Komori K, Takii Y, Mizusawa J, Kanemitsu Y, Shiozawa M, Ohue M, Ikeda S, Kobatake T, Hamaguchi T, Katayama H, Fukuda H. Long-term follow-up of the conventional versus no-touch isolation technique for resection of primary colon cancer (JCOG1006): randomized clinical trial. BJS Open. 2024 Oct 29;8(6).
  • 背景
    • 日本臨床腫瘍グループ(JCOG)1006試験は、臨床T3/T4結腸癌患者を対象とした第III相試験で、ノータッチ分離法(No Touch)と従来法(Conventional)を比較した。 予定されていた3年後の主要解析では、No Touch法のConventional法に対する優位性は確認されなかった。 本研究では、長期(6年間)の追跡データを用いて、No TouchとConventionalを比較することを目的とした。
  • 方法
    • 20~80歳の臨床分類T3-4、N0-2、M0の組織学的に証明された結腸癌患者を、ConventionalまたはNo Touchによる開腹手術を受ける群にランダムに割り付けた(1 : 1)。 主要エンドポイントは無病生存期間であった。
  • 結果
    • 2011年6月から2015年11月までに、30施設から合計853例の患者がConventional群(427例)とNo Touch群(426例)に割り付けられた。 6年無病生存率は、Conventional群で70.3%、No Touch群で69.4%であった(HR 1.030;95% c.i. 0.813~1.304、片側P=0.60)。 6年全生存率はそれぞれ89.4%と86.6%であった(HR 1.276;95% c.i.は0.902~1.807)。 6年無再発生存率はそれぞれ78.9%と75.0%であった(HR 1.209; 95% c.i. 0.920 to 1.589)。 6年無再発生存率はそれぞれ85.1%と80.2%であった(HR 1.311; 95% c.i. 0.961 to 1.787)。
  • 結論
    • 長期追跡データは、II期およびIII期の結腸癌患者におけるNo TouchのConventionalに対する優越性を支持しなかった。 これらの試験結果は、従来法が依然として結腸癌管理の標準手術であることを示している。
  • 試験登録番号 UMIN000004957。