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JCOG食道がんグループ JCOG1109の副次的解析論文がAnn Surg Oncol (IF: 3.4)に掲載されました

論文・学会発表
  • 背景

    • 胸管(TD)切除が予後を改善するかどうかはいくつかの研究で検討されているが、結論はまだ議論の余地がある。JCOG1109は、ドセタキセル、シスプラチン、5-フルオロウラシル(DCF)、シスプラチン+5-フルオロウラシル(CF)+放射線治療(CF-RT)の術前化学療法としてのCFに対する生存期間の優越性を確認するための3群ランダム化第III相試験である。本研究の目的は、JCOG1109に登録された患者において、TD切除の生存への影響、術前化学療法および病理学的奏効との関連を評価することである。

  • 患者と方法

    • 臨床病理学的因子、手術結果、予後をTD温存群と切除群で比較した。また、術前治療と病理学的奏効の組み合わせに基づくサブグループにおいて、TD切除の生存への影響を評価した。

  • 結果

    • 2012年12月から2018年7月までに,JCOG1109において601例がランダム化された(CF/DCF/CF-RT;199/202/200例)。そのうち541例が食道切除術を受け(183/181/177例)、265例でTDが切除された(93/91/81例)。全コホートについて、多変量解析ではTD切除は全生存期間の有意な予後因子ではなかった(HR 1.20、95% CI 0.91-1.57)。術前化学療法と病理学的奏効の組み合わせによるサブグループ解析では、DCFを受けて病理学的奏効を得た患者では、TD切除群はTD温存群と比較して全生存期間が有意に良好であった(HR 0.20、95%CI 0.07-0.61)。

  • 結論

    • JCOG1109に登録された外科的切除可能な食道扁平上皮癌患者において、TD切除の生存ベネフィットは示されなかった。術前化学療法後の残存腫瘍量がTD切除の生存への影響と関連している可能性がある。