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JCOG肝胆膵グループ JCOG1113の副次的解析論文が International Journal of Clinical Oncology (IF: 2.5)に掲載されました
論文・学会発表- JCOG肝胆膵グループ JCOG1113"進行胆道癌を対象としたゲムシタビン+シスプラチン併用療法(GC療法)とゲムシタビン+S-1併用療法(GS療法)の第III相比較試験"の副次的解析論文が International Journal of Clinical Oncology (IF: 2.5)に掲載されました
- Okuno T, Morizane C, Mizusawa J, Yanagimoto H, Kobayashi S, Imaoka H, Terashima T, Kawakami H, Sano Y, Okusaka T, Ikeda M, Ozaka M, Miwa H, Todaka A, Shimizu S, Mizuno N, Sekimoto M, Sano K, Tobimatsu K, Katanuma A, Gotoh K, Yamaguchi H, Ishii H, Furuse J, Ueno M. Influence of major hepatectomy on gemcitabine-based chemotherapy for recurrent biliary tract cancer after surgery: a subgroup analysis of JCOG1113. International journal of clinical oncology. 2024 Oct 23.
- 背景
- 肝葉切除(MH)は、肝容量減少による薬物代謝障害や外科的損傷により、有害事象(AE)のリスクを増加させる可能性がある。そこで、進行再発胆道癌(BTC)患者を対象にゲムシタビン+S-1(GS)とゲムシタビン+シスプラチン(GC)を比較した第III相試験であるJCOG1113試験のデータを用いて、再発BTC患者におけるGCおよびGSレジメンの安全性および有効性に対するMHの影響を評価するために、本サブグループ解析を行った。
- 方法
- JCOG1113に登録された進行BTC患者354例のうち、術後再発した患者76例(MH群30例、非MH群46例)を解析した。
- 結果
- 両群ともグレード3以上の血小板数減少は、非MH群よりMH群で多かった(GC:0.0%対17.6%、GS:3.9%対15.4%)。しかし、MH群では白血球減少(GC群55.0%対38.5%、GS群23.1%対7.7%)、貧血(GC群15.0%対11.8%、GS群23.1%対7.7%)は非MH群より少なかった。全生存期間(OS)は、GC群[OS中央値、MH群23.0か月 vs 非MH群16.9か月(ハザード比、0.857;95%CI 0.387-1.899)]、GS群[OS中央値、21.5か月 vs 14.9か月(ハザード比、0.670;95%CI 0.310-1.447)]ともに、MH群と非MH群で有意差は認められなかった。
- 結論
- ゲムシタビンベースの化学療法の安全性と有効性は、MHを受けた患者と他の手術を受けた患者で同等であった。
- キーワード
- 胆道がん;化学療法;肝葉切除。