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JCOG肝胆膵グループ JCOG1113の副次的解析論文が International Journal of Clinical Oncology (IF: 2.8)に掲載されました

論文・学会発表
  • JCOG肝胆膵グループ JCOG1113の副次的解析論文が International Journal of Clinical Oncology (IF: 2.8)に掲載されました
  • Suzuki Y, Ikeda M, Mizusawa J, Sano Y, Morizane C, Okusaka T, Kobayashi S, Imaoka H, Terashima T, Okano N, Miwa H, Todaka A, Shimizu S, Mizuno N, Satoi S, Sano K, Tobimatsu K, Katanuma A, Ozaka M, Ueno M. Comparison of clinical features by primary site in patients with biliary tract cancer who received gemcitabine-based chemotherapy: an exploratory analysis of JCOG1113. International journal of clinical oncology. 2025 Jul 24.
  • 背景

    • 胆道がん(BTC)は、胆嚢がん(GBC)、肝内胆管がん(IHCC)、肝外胆管がん(EHCC)、およびヴァーテル乳頭がん(AVC)を含む異質性のある悪性腫瘍です。主要な発生部位間の違いに関する報告データは、ランダム化比較試験において主要な発生部位ごとに治療群の有効性を評価したデータに限定されています。本研究では、JCOG1113というランダム化試験のデータを用いて、BTCの主要な発生部位間の臨床的特徴と治療有効性を比較することを目的としました。

  • 方法

    • JCOG1113に登録された354人の患者の中から、352人が本解析の対象となりました。原発部位別に患者特性と治療効果を比較しました。

  • 結果

    • GBCでは、他の原発部位に比べて女性患者(58.4%)、転移性疾患を有する患者(78.1%)、複数の臓器に転移を認める患者(49.3%)がより多く見られました。無増悪生存期間(PFS)の中央値は、GBCで5.7ヶ月、IHCCで6.2ヶ月、EHCCで8.7ヶ月、AVCで4.1ヶ月でした。全生存期間(OS)の中央値は、GBCで12.6ヶ月、IHCCで15.7ヶ月、EHCCで16.3ヶ月、AVCで11.5ヶ月でした。多変量解析の結果、GBCはEHCCと比較してPFSの予後因子として同定されましたが、OSに関しては有意ではありませんでした。

  • 結論

    • 本研究では、原発部位による臨床的特徴、治療効果、予後の違いに関する複数の所見が得られた。GBC患者は転移性疾患や多発性転移を呈する傾向がより高かった。GBCはEHCCと比較してPFSの独立した予後因子であったが、OSの予後因子ではなかった。 

  • 臨床試験登録:JCOG1113は、大学病院医療情報ネットワーク臨床試験登録(UMIN000010667)に登録されています。 

  • キーワード:胆道がん;化学療法;原発部位;予後因子。