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JCOG肝胆膵グループ JCOG1113の施設間差に関する副次的解析論文がJapanese Journal of Clinical Oncology (IF: 1.9)に掲載されました
論文・学会発表- JCOG肝胆膵グループ JCOG1113"進行胆道癌を対象としたゲムシタビン+シスプラチン併用療法(GC療法)とゲムシタビン+S-1併用療法(GS療法)の第III相比較試験"の施設間差に関する副次的解析論文がJapanese Journal of Clinical Oncology (IF: 1.9)に掲載されました
- 背景
- JCOG1113はランダム化第III相試験であり、進行胆道癌患者においてゲムシタビン+シスプラチンに対するゲムシタビン+S-1の非劣性を示した。 化学療法における施設間不均一性の評価は、試験自体の一般化可能性と信頼性の確認に寄与する。 しかしながら、胆道がんを対象とした第III相ランダム化試験の参加施設間の不均一性を評価する研究は行われていない。
- 方法
- このpost-hoc解析の目的は、JCOG1113試験で一次化学療法を受けた進行胆道癌患者の全生存期間と無増悪生存期間における施設間の不均一性を評価することであった。 全生存期間と無増悪生存期間の異質性は、病院数、腫瘍内科の経験、胆道インターベンションの経験の3つの因子によって評価した。
- 結果
- 合計300例の進行胆道癌患者を分析した。 病院数、腫瘍内科の経験、胆道インターベンションの経験のいずれかと全生存率との間に統計学的に有意な傾向は観察されなかった(病院数:調整後傾向P値=0.6796、腫瘍内科の経験:調整後傾向P値=0.4092、胆道インターベンションの経験:調整後傾向P値=0.6112)。 同様に、これらの因子と無増悪生存率との間に統計学的に有意な傾向は認められなかった(病院規模:調整後傾向P値=0.3000;腫瘍内科での経験:調整後傾向P値=0.1108;胆道インターベンションの経験:調整後傾向P値=0.2898)。
- 結論
- 本研究により、進行胆道がん患者を対象としたJCOG1113試験集団における全生存期間および無増悪生存期間に施設間の異質性は認められなかった。