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JCOG食道がん/胃がん/肝胆膵グループ JCOG1213の副次的解析論文がESMO Gastrointestinal Oncologyに掲載されました
論文・学会発表- JCOG食道がん/胃がん/肝胆膵グループ JCOG1213の副次的解析論文がESMO Gastrointestinal Oncologyに掲載されました
- Hirano H, Hirata K, Honma Y, Morizane C, Machida N, Kato K, Okusaka T, Boku N, Sekine S, Hiraoka N, Mizusawa J, Sano Y, Shibuya Y, Takahashi M, Fujimori N, Nomura M, Doki Y, Ueno M, Yoshikawa T, Takeuchi H. Prognostic factors for overall survival in advanced digestive neuroendocrine carcinoma treated with first-line cisplatin-based chemotherapy: a post hoc analysis of JCOG1213. ESMO Gastrointestinal Oncology. 2025 2025/06/01/;8:100178.
- 背景
- 進行消化器神経内分泌癌（ADNEC）の予後因子に関するコンセンサスは得られていない。 JCOG1213は第III相ランダム化試験であり、ADNECに対する初回化学療法としてシスプラチン＋エトポシド療法とシスプラチン＋イリノテカン療法の全生存期間（OS）が同等であることを示した。 われわれは、JCOG1213のデータを用いて、ADNEC患者のOSの予後因子をレトロスペクティブに検討することを目的とした。
- 患者と方法
- このpost hoc解析に組み入れられた患者は、中央病理学的レビューによって組織学的に確認されたADNEC（2019年世界保健機関分類システム）を有し、その記録にはCox比例ハザードモデルを用いた多変量解析に必要なすべての臨床データが含まれていた。
- 結果
- JCOG1213に登録された170例のうち、ADNECを有する計129例が本解析に含まれた。 多変量解析により、血清乳酸脱水素酵素（LDH；>222 IU/l）の上昇は、OSにとって有意に好ましくない予後因子であることが同定された［ハザード比（HR）1.721、95％信頼区間（CI）1.144-2.589、P = 0.0092］。 血清LDHが上昇した患者のOSは、上昇しなかった患者よりも短かった［中央値9.5ヵ月（95％信頼区間8.1-10.7ヵ月） vs 15.6ヵ月（95％信頼区間11.4-19.7ヵ月）；HR 1.799、95％信頼区間1.242-2.604、P = 0.0019］。 血清LDH上昇の有無による客観的奏効率や無増悪生存率に明確な差はみられなかった。
- 結論
- 血清LDHは、プラチナ製剤ベースの一次化学療法を受けるADNEC患者の予後を評価するための、簡便で非侵襲的、かつ臨床的に有益なバイオマーカーとして役立つ可能性がある。