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JCOG肝胆膵グループ JCOG1808/NCCH1817の主解析論文がESMO Open (IF: 7.1)に掲載されました
論文・学会発表- JCOG肝胆膵グループ JCOG1808/NCCH1817の主解析論文がESMO Open (IF: 7.1)に掲載されました
- Ueno M, Morizane C, Ikeda M, Ozaka M, Nagashima F, Kataoka T, Mizusawa J, Ohba A, Kobayashi S, Imaoka H, Kasuga A, Okano N, Nagasaka Y, Sasaki M, Furuse J, Okusaka T. Phase I/II study of nivolumab plus lenvatinib for advanced biliary tract cancer (JCOG1808/NCCH1817, SNIPE). ESMO Open. 2024 2024/10/01/;9(10):103919.
- 背景
- シスプラチン+ゲムシタビンなどの併用療法により進行胆道癌(BTC)の生存率は改善したが、アンメット・メディカル・ニーズは依然として高い。本試験は、進行胆道癌の2次治療におけるニボルマブ+レンバチニブの有効性と安全性を評価することを目的とした。
- 患者と方法
- ニボルマブ(240mg)を隔週投与した。第I相パートではレンバチニブの第II相推奨用量(20mgまたは14mg)を決定した。第II相パートでは、主要評価項目は客観的奏効割合(ORR)であった。副次的評価項目は、病勢コントロール割合(DCR)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)、安全性であった。検出力80%、片側α=5%、閾値ORR 10%、期待ORR 30%として計算し、予定サンプルサイズを32例に設定した。
- 結果
- 第I相パートにおいて、6例の結果からレンバチニブの推奨用量は20mgと決定され、用量制限毒性は1例(心筋炎)に生じた。第II相パートでは26名の患者が登録された。ORR、DCR、OSとPFSの中央値はそれぞれ9.4%[90%信頼区間(CI)2.6%〜22.5%]、53.1%(95%CI 34.7%〜70.9%)、6.4ヵ月(95%CI 4.9〜9.7ヵ月)、2.5ヵ月(95%CI 1.5〜4.1ヵ月)であった。抗生物質を使用した患者では奏効は認められなかった。グレード3または4の有害事象は、高血圧(59.4%)と胆道感染(37.5%)であった。発疹(28.1%)および甲状腺機能低下症(21.9%)は、グレードを問わず免疫介在性の有害事象として認められた。
- 結論
- ニボルマブ+レンバチニブは、進行BTCにおいて管理可能な安全性を有していたが、2次治療における有効性は限定的であった。
- キーワード
- 胆道癌、ニボルマブ、レンバチニブ、胆道感染、免疫チェックポイント阻害薬