トピックス
JCOGデータセンター/運営事務局による JCOG1903A"JCOG術後合併症規準の有用性についての統合解析"の主解析論文がEuropean Journal of Surgical Oncology (IF: 3.5)に掲載されました
論文・学会発表- JCOGデータセンター/運営事務局による JCOG1903A"JCOG術後合併症規準の有用性についての統合解析"の主解析論文がEuropean Journal of Surgical Oncology (IF: 3.5)に掲載されました
- Sato Y, Mizusawa J, Katayama H, Doki Y, Takiguchi S, Kurokawa Y, Katai H, Suzuki K, Saji H, Aokage K, Kobayashi H, Arimoto T, Kasamatsu T, Sano T, Ito S, Fukuda H. Validation of the Japan Clinical Oncology Group postoperative complications criteria against CTCAE for evaluation of postoperative complications (JCOG1903A). European Journal of Surgical Oncology. 2025 2025/01/31/:109669.
- はじめに
- CTCAE(Common Terminology Criteria for Adverse Events)は、もともと臨床試験における外科的合併症の評価に用いられていた。 しかし、CTCAEは化学療法と放射線療法の安全性しか評価していないため、いくつかの欠点があった。 2016年に日本臨床腫瘍グループ術後合併症(JCOG PC)基準が制定された。 これはClavien-Dindo分類に基づき、手術合併症の有害事象(AE)用語とグレーディング定義を標準化したものである。 現在、JCOG PC基準は臨床で広く採用されているが、JCOG PCの妥当性はまだ検討されていない。 本研究では、CTCAEに対するJCOG PC基準の妥当性を検証することを目的とした。
- 方法
- JCOGの臨床試験のうち、プロトコール治療の一環として手術が行われ、CTCAEとJCOG PC基準を用いて術後合併症が評価された臨床試験のデータを解析した。 各術後合併症について、これら2つの基準の一致度を評価した。 AE用語の一致割合の点推定値が90%以上の場合、CTCAEとJCOGのPC基準のグレードは "同等 "とした。
- 結果
- JCOGの6つの臨床試験にまたがる3006例のデータを評価し、その中には術後早期合併症42例と術後後期合併症25例が含まれていた。 CTCAEとJCOG PC基準の一致割合(範囲)の中央値は、早期合併症で99.5%(97.2-100)、後期合併症で99.4%(89.3-100)であった。 術後合併症の早期および後期の全項目の一致率の点推定値は90%以上であった。
- 結論
- JCOG PC基準は術後合併症の評価に有効であった。