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JCOG食道がんグループによる JCOG2308Aの主たる解析論文がEsophagus (IF: 5.8)に掲載されました
論文・学会発表- JCOG食道がんグループによる JCOG2308Aの主たる解析論文がEsophagus (IF: 5.8)に掲載されました
- Kita R, Machida R, Fukuda H, Kato K, Ito Y, Daiko H, Ishiyama K, Hara H, Nishida M, Koyanagi K, Abe T, Fujita T, Bamba T, Tsushima T, Sasaki K, Tsunoda S, Hida K, Obama K, Takeuchi H. Inter-institutional heterogeneity in high-volume esophageal cancer centers: an ancillary study of JCOG1109 (JCOG2308A). Esophagus. 2026.
- 背景
- 食道がんに対する集学的治療は、周術期に相応のリスクを伴う。治療の集約化により転帰は改善してきたが、高症例数施設間においてもばらつきが残存している可能性がある。本研究では、JCOG1109のデータを用いて、周術期転帰および生存転帰における施設間の異質性を評価することを目的とした。
- 方法
- JCOG1109は、第III相多施設共同試験であり、臨床病期IB-IIIの食道扁平上皮癌を対象として、術前化学療法であるシスプラチン+5-フルオロウラシル療法(CF)、ドセタキセル+シスプラチン+5-フルオロウラシル療法(DCF)、およびシスプラチン+5-フルオロウラシルと放射線療法の併用療法(CF-RT)を比較した。個別患者データおよび施設調査の結果を解析した。施設をランダム効果として組み込んだランダム切片・ランダム傾きの混合効果モデルを用い、術後合併症、無増悪生存期間(PFS)、および全生存期間(OS)に対するDCFおよびCF-RTの治療効果の異質性を、CF群における施設ごとのベースラインリスクから分離して定量化した。
- 結果
- 44施設から580例が適格とされ、546例が手術を受けた。PFSにおける治療効果の分散は、ベースラインリスクのばらつきよりも小さかった(CF:0.062、標準偏差[SD]:0.069;DCF:0.044、SD:0.053;CF-RT:0.051、SD:0.057)。一方、OSにおける分散はベースラインリスクを上回った(CF:0.058、SD:0.068;DCF:0.080、SD:0.094;CF-RT:0.072、SD:0.079)。合併症に関する分散は、いずれの試験治療群でも低かった(CF:0.342、SD:0.432;DCF:0.111、SD:0.168;CF-RT:0.190、SD:0.326)が、CF-RT群ではDCF群よりも大きかった。
- 結論
- 専門施設間において、集学的治療は高い一貫性をもって実施されており、これはPFSにおける異質性が小さいことに反映されていた。一方、OSには中等度の異質性が認められ、特に再発後治療を含む施設要因の影響が示唆された。この点は、臨床試験デザインおよび実臨床において考慮されるべきである。
