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JCOG大腸がんグループJCOG1018の主解析論文がJournal of Clinical Oncology (IF:42.1) に掲載されました
論文・学会発表- JCOG大腸がんグループJCOG1018"高齢切除不能進行大腸癌に対する全身化学療法に関するランダム化比較第Ⅲ相試験"の主解析論文がJournal of Clinical Oncology (IF:42.1) に掲載されました
- Takashima A, Hamaguchi T, Mizusawa J, Nagashima F, Ando M, Ojima H, Denda T, Watanabe J, Shinozaki K, Baba H, Asayama M, Hasegawa S, Masuishi T, Nakata K, Tsukamoto S, Katayama H, Nakamura K, Fukuda H, Kanemitsu Y, Shimada Y, Colorectal Cancer Study Group in Japan Clinical Oncology G. Oxaliplatin Added to Fluoropyrimidine/Bevacizumab as Initial Therapy for Unresectable Metastatic Colorectal Cancer in Older Patients: A Multicenter, Randomized, Open-Label Phase III Trial (JCOG1018). Journal of clinical oncology : official journal of the American Society of Clinical Oncology. 2024 Aug 26; 0(0):JCO2302722.
- 目的
- フルオロピリミジン(FP)とオキサリプラチン(OX)にベバシズマブ(BEV)を加えた2剤併用化学療法は、切除不能な転移性大腸癌(MCRC)に対する標準的なレジメンである。 しかし、FP+BEVが標準的である高齢患者において、FP+BEVにOXを追加することの有効性は不明である。 われわれは、このような集団に対して、FP+BEVにOXを追加することの優越性を確認することを目的とした。
- 方法
- この非盲検ランダム化第III相試験は、日本の42施設で実施された。 70〜74歳でEastern Cooperative Oncology Group performance status(ECOG-PS)が2の切除不能MCRC患者と75歳以上でECOG-PSが0〜2の患者をFP+BEV群とOX追加(FP+BEV+OX)群にランダムに割り付けた(1:1)。 フルオロウラシル+レボホリナートカルシウムまたはカペシタビンは登録前に申告された。 主要エンドポイントは無増悪生存期間(PFS)とした。 本試験はJapan Registry of Clinical Trials(番号:jRCTs031180145)に登録された。
- 結果
- 2012年9月から2019年3月にかけて、251例の患者がFP+BEV群(n=125)とFP+BEV+OX群(n=126)にランダムに割り付けられた。 年齢中央値はそれぞれの群で80歳と79歳であった。 PFS中央値はFP+BEV群で9.4ヵ月(95% CI、8.3~10.3)、FP+BEV+OX群で10.0ヵ月(9.0~11.2)であった(ハザード比[HR]、0.84[90.5% CI、0.67~1.04];片側P = 0.086)。 全生存期間中央値はFP + BEV群で21.3ヵ月(18.7~24.3ヵ月)、FP + BEV + OX群で19.7ヵ月(15.5~25.5ヵ月)であった(HR, 1.05 [0.81 to 1.37])。 グレード3以上の有害事象の割合はFP+BEV+OX群で高かった(52%対69%)。 治療関連死はFP+BEV群で1例、FP+BEV+OX群で3例であった。
- 結論
- 高齢のMCRC患者において、初回治療としてFP + BEVにOXを追加することの有益性は示されなかった。 この集団にはFP+BEVが推奨される。